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管理人冬灯による日記です。

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2024/05/21 (Tue)                  [PR]
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2008/10/08 (Wed)                  ある師匠と弟子
ネタメモ。一場面だけ。
今日は眠くてやってられない。



辺境の小さな町の小さな聖所。
大量の本と紙の山に囲まれて男が机に向かっている。
背の高い細い体躯をラフなシャツとベスト、ズボンに包んだ男はこの聖所の主とも言えるが、
それらしい制服は壁にハンガーで吊るされてしまっているため、今はただの人にすぎない。
「師匠、お茶が入りました、入りますね」
がちゃりと戸を開けて入ってきた少女は、部屋の雑然っぷりに顔をしかめる。
「またこんなに散らかして…私はここに整理整頓を学びに来たんじゃありませんよ師匠」
「師のサポートをするのが弟子の務めではないですか?マリー」
「…まぁ、そうです、けど…」
男は少女からカップを受け取り口を付け、熱いと言って慌てて冷ましに掛る。
「少し温めに入れてほしいと言ってるじゃないですか…」
「紅茶は熱々のお湯で入れるから美味しいんです。どうせ冷めるからいいんです」
「はぁ、そうですねぇ」
湯気で眼鏡が曇って表情はよく伺えない。
前が見えなくて困るだろうにと少女はいつも思うが、男にとってはどうでもいいことらしかった。
「原稿、間に合いそうなんですか?シェリーさんが取りに来るのは確か明後日でしたよね?」
「マリー、間に合いそう、ではありません」
「は?」
「間に合わせるんですよ。どんな手段を用いても…一日は24時間、その日と定められているなら、23時59分59秒までになんとかするんですよ」
「…」
今回も間に合わず敏腕編集者に脅されながら仕上げるんだろうな、と少女は思った。
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