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管理人冬灯による日記です。

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2008/08/27 (Wed)                  多分きっとあなたは、夢の人

タイトルお題の消化しますー。
久しぶりにネタが浮かんだから。
書いてみて結構きわどいネタだったと気づく。
ちょっとネタバレ>でも妹は兄に恋するものだと聞いたのでそういうものかなと思った。<終わり
どうでもいいネタバレ。



多分きっとあなたは、夢の人

真っ暗闇にぱちりと目が覚めた。
やたら賑やかで人懐っこい悪夢だった気がする。
だるくて疲れて寝れリャしない。
時刻は午前1時過ぎ。
ころころベッドで転がってみたって、
床に立ってストレッチしたって眠れない。
むしろ冷たい床の感触で余計に目が冴えちゃった。
サイアク。

イライラはお肌に良くないから、
ストレス溜めないようにケイタイを開く。
光る液晶パネルは指先一つで画面が変わる。
新規作成。
アドレス呼び出し。
タイトル「こちらお姫様」
本文「姫がお呼びです。召使は今すぐ参れ」
送信。
あ、写真でも貼ればよかった。まぁいいや。
ケイタイを閉じて投げ出して、
またころころと横になる。
一分経っても3分経ってもケイタイはピクリとも動かない。
なんて使えない召使。
あいつはいっそ首にするべきね。
センター問い合わせも空振りで、
ムカっとして放り投げた。

ころころ、ころころ。
ころころ、ころり。
眠れない、眠らない。
姫が呼んでるんだから早く着なさい。
眠れないのなんとかしてよ。
近くにいるくせに聴こえないフリは止めなさい。
無視なんて論外よ。
こんな時間だから?
時間なんて関係ないの。
姫が起きているのなら召使だって起きてるべき。
そうでしょ?
そうだと言いなさいよ。
そんなに私はわがままかしら。
眠れないのをなんとかしたいだけ。
あなたならできるから、呼んでいるのよ。
ねえ、やっぱり、だめかな。
ころころ、ころころ。
ころころ。
ころり。

眩しい光にゆるゆると瞼を上げた。
いつもの私の部屋の中。
ぼんやりとベッドの上を探ってみてもケイタイが見当たらない。
はて?
ああそうか放り投げたんだっけ。
見れば小さいテーブルの上にちょこんと置いてある。
ぱかりと開く、
新着メール二件。
一通目、午前一時過ぎ。
タイトル「こちら召使」
本文「かしこまりましたお姫様、直ちに参ります」
二通目、午前六時過ぎ。
タイトル「こちら召使」
本文「早朝の仕事がございますのでこれにて失礼。証拠はこちら」
スクロールして添付写真にムッとする。
もっと可愛く撮りなさいよ、寝顔くらい。
ぱたんと閉じてベッドに放り投げ、とりあえず着替える。
ぱたぱたとスリッパを鳴らしながら部屋をでて、
通り過ぎるついでに隣の部屋のドアにパンチ。
あんな写真いつでも撮れる。
私は来たこと知らないもん。
だからあんなメール信じませんから。

休み時間にメールを送る。
「こちらお姫様。帰ったらプリンが食べたいの。」
授業中にメールが返る。
「こちら召使。冷蔵庫にあっただろ。」
そういえば、そうだっけ。
それにしても偉そうな召使。
帰ったら思いっきり叱ってやろう。
お姫様は本当は普通の女子高生。
召使は本当は普通の大学生。
このメールの中でしか、想いは叶いっこないんだ。
分かってる。
多分きっとあなたは、夢の人。
お姫様を迎えにくることは許されない、
万能な召使。
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